『ダークナイト』
『インクレディブル・ハルク』

わしの好きな役者である『ファイトクラブ』のエドワード・
ノートンがブルース・バナーを演じるというので期待大だった
『インクレディブル・ハルク』、いてきました。
まず初日でかつ千円デーだというのに池袋では単館系のテアトル
ダイヤ一館でかつガラガラという悲惨な幕開け。興行筋の期待の
薄さがありありですな。アメリカ人が偏愛するゴリラ型ヒーロー
っちゅーのは日本人にはほんとピンと来ないからねえ。
ストーリー的にはまずまずっちゅーところでしょうか。
「つまんねー」って吐き捨てるほどじゃないけど、かといって
「いやー堪能したー」ってほどよくできてもいない。前作よりは
マシっちゅーくらい。
ハルクを兵器として研究したい軍と、それを嫌い逃亡を続ける
ブルースという構図は変わらず。ハルクの宿敵である《カミナリ》
ロス将軍を、知的で温厚な役が多いウィリアム・ハートってのが
意外なキャスティングですわね。
【注意!!以下ネタバレありまりんぐ】
やはりスーパーヒーロー映画で最も大切なのは敵役なんだけど、
今回はハルクの血清を注入され怪物化してしまう特殊部隊隊員
ブロンスキー(ティム・ロス)。クライマックスでは「悪の
ハルク」ともいうべきスーパーヴィラン・アボミネーションに
変身してマンハッタンでハルクと激闘する。
これがねえ。
いや前作のニック・ノルティよりはだいぶ活きてたけど、
ハルクは知能も武器もない肉弾ヒーローだから、結局ゴリラ対
ゴリラのプロレスになっちゃうのね。せっかくニューヨークを
舞台にしてるのに、汚い雑居ビルの屋上で決着っつーのも、
なんつうかイマジネーションに欠けるっつーかね。「ハルク・
スマッシュ!」も、ネコだましで爆炎吹き飛ばすのもバカバカ
しかった。
ブロンスキはロス将軍言うところの「第二次大戦の頃始まった
超人兵士計画」の遺産によって変異していくわけで、これは
言うまでもなく『キャプテン・アメリカ計画』を指している。
まーまさかキャップを悪役にするわけにはいかないけど、
ハルクとは対照的な、巨人ではないけれど悪知恵と怪力と武器を
操る「黒いキャプテン・アメリカ」的なキャラの方が、ハルク
とのコントラストが出たんじゃないかなー。
そーいえばこの作品、マーヴェル・ユニヴァースを縦貫する
ようなネタがチラホラ。オープニングにはニック・フューリーの
名前が出てきたり、彼が所属する秘密国防組織シールドの名前も
使われてて、もしかしてゲスト出演あるかなあとちょっとワクテカ
してしまった。
その代わり、エンディングには『アイアンマン』トニー・スターク
がサプライズ登場! 「チームの構想を練っている」と、なんと
アヴェンジャーズ結成を示唆する台詞が! マーヴェルはだいぶん
映画化キャラ揃ってきたから、そろそろアメコミ名物クロスオーバー
も見たいよねー。ただアヴェンジャーズ結成となると、やっぱ不動の
リーダーたるキャップがいないことにはねー。保守的な愛国
ヒーローだから意外と映画化しづらいキャラだとは思うけど。
個人的にはスパイディとデアデヴィルのクロスオーバーが見たい…
あれっ、なんの話だっけ。あ、ハルクか。
いやもうなんでもいいよ。ラストシーンのアヴェンジャーズのこと
であたしゃもうアタマがいっぱいですからハイ。とりあえず70点て
とこかな。あ、冒頭にヒクソン・グレイシーが出てきて、あの
懐かしの腹筋運動見せてくれたのでプラス5点で!
『サンシャイン 2057』

例によってスターチャンネルで。
全然期待しないで見たダニー・ボイル監督の『サンシャイン2057』
意外と見られるハードSFだったんでビックリ。
いや、近未来に太陽エネルギーが減衰しちゃったんで、核爆弾
ぶっこんで再生しようって基礎設定はなんだかなあなんだけど、
そこに至るまでストーリーが暗くってハードでイイのだ。
太陽に接近したある地点で、メンバーは八年前に行方を絶った
先発隊の宇宙船を発見。乗員は全員死んでるだろうけど、
核物質は多い方がいいや、とランデブーを試みる。ところが
航法担当のボンクラのポカミスで(予定外の重要作業を一人で
やらすなや)船体に重大なダメージが。
船長(真田裕之)の犠牲でどうにか危機を乗り切るも、さらに
次々と起こるトラブル。一人また一人と死んでいくクルーたち。
何者かの妨害か? だとすれば一体誰の?
太陽の至近距離という超極限状況下における想定外のトラブルは
乗員の生還率をたちどころにゼロにしてしまう。しかし人類の
ため、死んでもミッションだけは成功させなくてはならない。
物語の中盤で「もう誰も還れない」ということがハッキリして
しまう絶望的シチュエーション。目的地まで酸素をもたせるため
誰か仲間を殺さなくてはいけない「冷たい方程式」。70年代の
ハードSF小説のようなペシミスティックな雰囲気が萌えるのだ。
思いの外セットや特撮にもおカネかかってて貧乏くささがないし、
ボイル監督らしいオサレでキレのありすぎる演出も(ところどころ
キャラの行動を判りにくくはしているが)画面に目を引きつける。
ただまあ、終盤に判明するトラブルの元凶の正体は…うーん。
もうちょっと説明が欲しかったなあ。
11歳の小学生が出産!「コドモのコドモ」が映画化

[eiga.com 映画ニュース] あのTVドラマ「14才の母」も
ビックリ!? 映画界に“11歳の母”が登場だ。小学生の子供が
子供を産むという、さそうあきらの同名漫画(双葉社刊)を
映画化した「コドモのコドモ」(萩生田宏治監督)が9月に
公開される。
(中略)
「コドモのコドモ」の主人公・春菜は小学5年生、なんと11歳だ。
生理が始まったばかりで、性への知識や意識も不十分な春菜は、
同級生の男の子と“くっつけっこ”と称する遊びをするが、
その後に、学校の性教育の授業で性行為や妊娠の仕組みを知り、
自身の妊娠に気付く。しかし、周囲は誰も彼女の妊娠を信じて
くれない。そうこうしているうちにも、春菜の胎内では新たな
生命が刻々と育っていく。
----------------------------------------------------------------
うはwwwwなんだこのマンガwwwwww
しかも実写映画化ってwwwwwwwwww
週アク侮れねえwwwwwwwww
児童ポルノ禁止法ってなんですか?
いや、さそうあきら先生がポルノとは無縁の一流マンガ家さん
なのは存じてますが、現代の日本で子供が妊娠するという状態を
女性客が見て「よかった」と思えるほどに美化して描くって、
それ自体すごくグロテスクなことだと思うっす。
なんかさー、こーゆー性の描き方とか、児童買春(て書くと
またイメージだけが一人歩きするけど、要はガングロ不良
女子高生が小遣い欲しさに街で自主的にパンパンしてるだけ)
報道とか見ると、常に「獣欲にまみれた不潔な男」が悪で
あって、女は常に責任を免れた美しい存在なんだよね。
片手落ち(←政治的に不適切用語w)っつーかなんつーかさ。
『サンキュー・スモーキング』

スターチャンネルプラスで『サンキュー・スモーキング』。
タバコ産業を舞台にした毒気たっぷりの風刺コメディ。
主人公はタバコ産業のスポークスマンを務める男。嫌煙運動全盛の
昨今、蛇蝎のごとく嫌われるタバコを、舌先三寸で弁護し続ける
のが仕事だ。
嫌煙運動家、反タバコ運動の急先鋒である政治家、ガンに苦しみ
タバコ会社を訴えた初代マルボロマン(この人は実在する)といった
手ごわい敵を、ああ言えばこう言う口八丁で丸め込んでいく
「情報操作の王」。バックには、まるで妖怪のようなタバコ業界の
タイクーンが付いている。
ひょんなことから彼は、小学生の息子に自分の日々の仕事を
見せることになる。普通のコメディなら、「パパはどうして
そんな悪いことをするの?」という息子の声に良心が目覚めた
彼は、自慢の弁舌で逆にタバコ会社をぎゅうという目に合わせる…
というのがお約束のパターン。
しかしそんな甘ったるい展開では、本当の風刺はできない。
口先と札びらで敵をへこませ、「奇麗事」ではなく「世のホンネ」
を重んじる父親に、息子は深い影響を受けていく。新聞記者との
情事でヘタを打ち、失職して沈没する父親を励ますのもこの息子だ。
かくて彼は、タバコ業界の後ろ盾を失ってなお、宿敵である
反タバコ議員と対決すべく、政府の公聴会へと乗り込んでいくのだが…
わし、こういうふうに「価値の転倒」をとことん突き詰めた
ひねたブラックコメディ大好きだ。本来「良識派」であるはずの
反タバコ議員も、一皮めくれば主張のためなら手段を選ばない
マキャベリスト、タバコ会社に恨み骨髄のマルボロマンは札束を
一目見るや目の色が変わってしまうなんて意地悪な人物描写、
たまらなくイイ。
もちろんタバコ産業が正義になっているわけでもなく、こちらも
同じくらいクズに描かれている。いい脚本だ。演出もキレがよく、
山あり谷あり展開するストーリーが大ヤマを迎えたところで時計を
見ると、まだ一時間。ムダなくすごい密度で話が進んでいるのが
よくわかる。最後まで黒いオチも効いていて素晴らしい。
吹替え版は安原義人さん(こーゆーキャラやらせたら右に出る者
ナシ!)の名演も光りまくりんぐであります。
『宇宙人の解剖』
スターチャンネルで見た『宇宙人の解剖』。
そう、90年代に世界を席巻した「エイリアン解剖フィルム」。
その製作の顛末を描いた英独合作の愉快なコメディだ。
ロンドンの路上で違法コピービデオなどを売っていたケチな小悪党
レイ・サンティリは、ある日奇妙な男から「宇宙人解剖フィルム」
と称するリールを買いつける。さっそくヤクザでホモで金持ちの
ハンガリー人に転売しようとするサンティリだが、保管が悪かった
せいか、フィルムは劣化して何も見れなくなってしまう。
このままではハンガリー人にシメられる。焦ったサンティリは、
友人のサラリーマン、ゲイリー・ショーフィールドと組んで、
自分で「宇宙人解剖フィルム」をデッチあげることに。
思いの外上首尾に出来上がったフィルムをこのままハンガリー人に
売っただけではもったいない。試しに派手に売り出してみたところ、
新聞、テレビがこぞって食いつく好反応。ついには世界中のテレビ
局が我先に莫大なカネで放送権を買い付けていく。たちまち大金
持ちになったサンティリとショーフィールド。しかし成功に酔い
痴れるサンティリを、奇妙な人影が尾行し始める……
おそらく最後の「宇宙人ムーブメント」となったUFOマニア騒然の
事件だった「サンティリ・フィルム」の真相を、虚実織り交ぜて
軽妙に描いた作品。キャストはイギリスの人気TVスターがメイン
だそうだけど、オリジナルフィルムを撮ったとされる謎のカメラ
マン役にハリー・ディーン・スタントン、物語の案内役となる
ドキュメンタリー監督役にビル・プルマンと、地味にワキが豪華w
笑ったのはエンドタイトル。キャストクレジットの最後に出てきた
のは、サンティリとショーフィールド本人! 肩書きは「製作総
指揮」……って、この映画おまいらが作ったんかあー!
まったく、どこまでこのネタしゃぶり尽くす気だよ! ホント、
食えない奴らだw 「またやっちゃいましたテヘ」みたいな笑顔を
見せられた時の脱力感ときたらもう。たまんねっす。
ちなみに「サンティリ・フィルム」については、放送直後から
「1947年当時、米軍は重要な記録にはすでにカラーフィルムを
使用していた」「解剖記録の際、執刀医はカメラ向かって逐次
説明をするものだが、このフィルムでは全くそれらをしない」
など専門家からのツッコミが多数あって、早々にインチキを暴かれ
ていた。この映画もインチキを前提に作ってあるのだけど、
「いや、オリジナルフィルムは実はね……」という含みを残して
あるあたり、さすが転んでもタダでは起きないサンティリさん
なのであります。
そう、90年代に世界を席巻した「エイリアン解剖フィルム」。
その製作の顛末を描いた英独合作の愉快なコメディだ。
ロンドンの路上で違法コピービデオなどを売っていたケチな小悪党
レイ・サンティリは、ある日奇妙な男から「宇宙人解剖フィルム」
と称するリールを買いつける。さっそくヤクザでホモで金持ちの
ハンガリー人に転売しようとするサンティリだが、保管が悪かった
せいか、フィルムは劣化して何も見れなくなってしまう。
このままではハンガリー人にシメられる。焦ったサンティリは、
友人のサラリーマン、ゲイリー・ショーフィールドと組んで、
自分で「宇宙人解剖フィルム」をデッチあげることに。
思いの外上首尾に出来上がったフィルムをこのままハンガリー人に
売っただけではもったいない。試しに派手に売り出してみたところ、
新聞、テレビがこぞって食いつく好反応。ついには世界中のテレビ
局が我先に莫大なカネで放送権を買い付けていく。たちまち大金
持ちになったサンティリとショーフィールド。しかし成功に酔い
痴れるサンティリを、奇妙な人影が尾行し始める……
おそらく最後の「宇宙人ムーブメント」となったUFOマニア騒然の
事件だった「サンティリ・フィルム」の真相を、虚実織り交ぜて
軽妙に描いた作品。キャストはイギリスの人気TVスターがメイン
だそうだけど、オリジナルフィルムを撮ったとされる謎のカメラ
マン役にハリー・ディーン・スタントン、物語の案内役となる
ドキュメンタリー監督役にビル・プルマンと、地味にワキが豪華w
笑ったのはエンドタイトル。キャストクレジットの最後に出てきた
のは、サンティリとショーフィールド本人! 肩書きは「製作総
指揮」……って、この映画おまいらが作ったんかあー!
まったく、どこまでこのネタしゃぶり尽くす気だよ! ホント、
食えない奴らだw 「またやっちゃいましたテヘ」みたいな笑顔を
見せられた時の脱力感ときたらもう。たまんねっす。
ちなみに「サンティリ・フィルム」については、放送直後から
「1947年当時、米軍は重要な記録にはすでにカラーフィルムを
使用していた」「解剖記録の際、執刀医はカメラ向かって逐次
説明をするものだが、このフィルムでは全くそれらをしない」
など専門家からのツッコミが多数あって、早々にインチキを暴かれ
ていた。この映画もインチキを前提に作ってあるのだけど、
「いや、オリジナルフィルムは実はね……」という含みを残して
あるあたり、さすが転んでもタダでは起きないサンティリさん
なのであります。
『プロジェクトBB』
吹替え映画専門局スターチャンネルプラスで広川太一郎さん追悼
特集という粋な企画。つーことで広川さん吹替えの遺作となった、
ジャッキー・チェンのコメディ『プロジェクトBB』。
かつて『Mr.Boo』で一世を風靡したマイケル・ホイが大きな役で
出ていて、当然広川さんがアテてらっしゃる。となると、もう
音響監督がノリノリ。お馴染みの「チョンチョンがー」という
広川節はもちろん、ジャッキーの石丸博也さん、ルイス・クーの
小山力也さんまでもうスキあらばアドリブ突っ込んでくる大暴れ
吹替えですよ。
ジャッキーの古典作やMr.Booシリーズの邦題などを散りばめた
80年代香港コメディへのリスペクト溢れる翻訳台本も素晴らしい。
石丸さんなんか「パイルダーオン!」とか「ロケットパーンチ!」
とかもうジャッキー関係ないしwww広川さんなんかマイケル・ホイが
喋ってないとこまでアドリブ入れちゃってるしwwww最高wwwww
小さい役でユン・ピョウ(老けた)も友情出演してるんだけど、
もちろん声は古谷徹さんですよ。完璧。
でまたねえ、映画自体も出来よかったんですよこれが。
まあストーリーは『赤ちゃんに乾杯!』とか『赤ちゃん泥棒』から
のイタダキなんですが、そこにジャッキーアクションありーの、
その一方で、ジャッキー映画らしからぬ、ちょっと重めの
人間ドラマがあったりしてね。
主人公3人はプロの泥棒なんだけど、ジャッキーはギャンブル
中毒の借金漬けで実家のお父さんと冷戦状態。イケメンのルイスは
可愛い奥さんを放置して稼いだカネで遊び回っている。マイケルは
トシで目も悪くなるし、奥さんも軽くココロを病んでいて老後の
ことが心配でたまらない。けっこうヘビーでしょ。
ベニー・チャン監督の映像はロケーションもカメラワークも、
とりわけ照明がおごっていて、香港映画特有の安っぽさがなく、
しんみりしたドラマ部分にも見ごたえがある。オチもきれいだし。
ジャッキーとルイスと赤ちゃんの共同生活がヘンにゲイっぽいのは
ご愛嬌でしょうか。もちろんEDはジャッキーのNG集で大満足。
特集という粋な企画。つーことで広川さん吹替えの遺作となった、
ジャッキー・チェンのコメディ『プロジェクトBB』。
かつて『Mr.Boo』で一世を風靡したマイケル・ホイが大きな役で
出ていて、当然広川さんがアテてらっしゃる。となると、もう
音響監督がノリノリ。お馴染みの「チョンチョンがー」という
広川節はもちろん、ジャッキーの石丸博也さん、ルイス・クーの
小山力也さんまでもうスキあらばアドリブ突っ込んでくる大暴れ
吹替えですよ。
ジャッキーの古典作やMr.Booシリーズの邦題などを散りばめた
80年代香港コメディへのリスペクト溢れる翻訳台本も素晴らしい。
石丸さんなんか「パイルダーオン!」とか「ロケットパーンチ!」
とかもうジャッキー関係ないしwww広川さんなんかマイケル・ホイが
喋ってないとこまでアドリブ入れちゃってるしwwww最高wwwww
小さい役でユン・ピョウ(老けた)も友情出演してるんだけど、
もちろん声は古谷徹さんですよ。完璧。
でまたねえ、映画自体も出来よかったんですよこれが。
まあストーリーは『赤ちゃんに乾杯!』とか『赤ちゃん泥棒』から
のイタダキなんですが、そこにジャッキーアクションありーの、
その一方で、ジャッキー映画らしからぬ、ちょっと重めの
人間ドラマがあったりしてね。
主人公3人はプロの泥棒なんだけど、ジャッキーはギャンブル
中毒の借金漬けで実家のお父さんと冷戦状態。イケメンのルイスは
可愛い奥さんを放置して稼いだカネで遊び回っている。マイケルは
トシで目も悪くなるし、奥さんも軽くココロを病んでいて老後の
ことが心配でたまらない。けっこうヘビーでしょ。
ベニー・チャン監督の映像はロケーションもカメラワークも、
とりわけ照明がおごっていて、香港映画特有の安っぽさがなく、
しんみりしたドラマ部分にも見ごたえがある。オチもきれいだし。
ジャッキーとルイスと赤ちゃんの共同生活がヘンにゲイっぽいのは
ご愛嬌でしょうか。もちろんEDはジャッキーのNG集で大満足。
『グエムル 漢江の怪物』

テレ東深夜にやったので見てみたよ韓国製怪獣映画『グエムル』。
韓国では大変な大ヒット、日本ではビックリの大コケだったわけ
だけど、まあコケたのも無理ないわなあって出来。
在韓米軍の医師が無責任に垂れ流させた薬品のせいで生まれた
(と暗示されているが、詳しい説明はない)怪物に娘を攫われた
一家が奪還に奮闘する。
というお話なのだが、物語の大半は頭の悪いこの一家が、韓国人
らしく大袈裟に嗚咽しながら右往左往するばかりの退屈なシーンに
費やされる。男はみんなブサイクで、非常に潤いのない画面が続く。
ちょいちょい挿入されるムダにコミカルなシーンが緊迫感を削ぎ、
さっぱり収束していかないストーリーに見るもののイラダチだけが
募る。
怪物のCGは素晴らしいが、その生態の設定がケンチャナヨなので
これまた緊迫感がない。たとえば、怪物の最初の大暴れのシーン、
どうやらこいつは人食いらしいのだが、わあわあ走り回って
大騒ぎする割には、さっぱり血も死体も出てこないから、
「いったいコイツは何やってんだろう」とこちらは首を傾げる
ばかりだ。もしかしたらこいつは、見かけは凶悪だけど本当は
人にじゃれついているだけではないのかしらん、とか。
また仮に最初のシーンで大量の人食いをしたとして、なぜ少女
だけを生きたまま巣に攫っていったのかも説明がないしなあ。
結局一家はバタバタしただけで何の役にも立たず、怪物は米軍の
生物兵器によってへろへろに弱ったところを、一家によって
河原でなぶり殺しにされて終わる(米韓の軍は何やってんだ?)。
一家の中で唯一ヴィジュアルのいい、かつアーチェリーの選手
という戦闘力の高そうな設定の長女キャラが中盤にまったく
活躍しないのもストレスの素だよねえ。最後に火矢射るだけかよ…
だらしない父たちを尻目に、このお姉ちゃんが大活躍!なんて
シーンがあれば燃えたのにさ。台詞ひとつねえんだもん。
見るだけ時間のムダな映画でしたハイ。
それにしてもさっきの地震、すごかったなあ。
棚の上に積んであるフィギュアの箱ががらがら落っこちてきたぜ。
なんか朝までにまた揺れそうな気がするなぁ…おっかねぇ。
『クローバーフィールド』見てきたお

ひさしぶりに映画館に。
ずっと楽しみにしていた『クローバーフィールド』。
いや、面白い怪獣映画だったね。
ジャンルとしては古典である「怪獣」に新しい文法を取り入れた
というか。
事前のウワサだと、複数のホームムービーを組み合わせた
ドキュメンタリータッチになると聞いてたんだけど、
一台のビデオカメラの映像という形式になったんだね。
それで二時間弱どこまでもつのかなあと見てて不安になった
んだが、ビデオを持ってるのが空気の読めないボンクラという
設定にしたことで、やや説得力が出たね。まあ実際問題、
あんな極限状況でビデオ回し続けてるなんて相当なバカか
鬼ジャーナリストかどっちかだもんね。
ただ、そのバカが死んじゃったあとも、ヒーローがわざわざ
ビデオ拾ってまた逃げ出すというのはあんまりリアルじゃ
なかったね。まあ二人の大切な思い出も詰まったテープが
入ってるからとか、後付の説明はできるけれども。
モンスター映画ってのは、
・モンスターは何者か
・なぜ攻撃してくるのか
・どう対抗し、そして勝利するか
が物語の骨子になるわけだけど、この映画は普通の人の視点で
描かれているので、それらが一切明らかにならない。あの
怪獣は自然の復讐なのか、軍の作った生物兵器なのか、それとも
宇宙からの侵略なのか。詳しくは『2』で!…かな?
画像は某所で拾ったものだけど、これはボツ設定なのかネタ画像
なのか、とにかくこんなんじゃなかったですね。巨大怪獣の
体にミニ怪獣がいっぱい張り付いてるという設定は、スティーヴン
・キングの傑作小説『霧』に出てきた終末の怪物を思い出した
ことですよ。
それにしてもホームムービー形式は手ブレがデフォなので
画面酔いするわー。撮影監督は、わざとヘタに撮る技術って
のが逆に凄いよな、プロとして。
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